Sonetto VIII G2

ソネット 8 G2

”Suprema”の技術を踏襲、
革新的な進化を遂げた
シリーズのトップエンド・モデル

コンセプト

“ソネット”の語源は、ルネサンス期にイタリアで創始されたと言われる14行の定型詩であり、日本の伝統的な短歌「5-7-5-7-7」のような美しい詩のかたちです。

第2世代“ソネット G2”には、創業40周年を記念する新たな弩級フラッグシップ“Suprema(シュプレーマ)”のために開発された最新技術をいち早く継承。ソナス・ファベールが、独自の革新的な技術とイタリアの伝統を重んじた新たなアプローチで、美しい“Italian Poetry~イタリアの詩~”を奏でます。

同社伝統のリュート形状をベースに更なる改良を施しました。キャビネット外周部には最大で40mm厚の、また内部のブレイシング(補強材)には18mm厚の高密度ファイバーボードを採用し、平行面を持たない形状は内部定在波や不要振動を的確に抑制し、搭載するドライバーユニットを最適化させます。

天面には同社の上位モデルである“Homage Collection”にも採用された、木目を45°の角度に合わせた美しい仕上げを採用。
中心には”Sf”ロゴが美しくさりげなく配されています。
キャビネット全面を天然木突板仕上げとし、側面から正面にかけてつなぎ目のない美しい1枚板を用いています。

制振

キャビネット下部に搭載した新設計のベース”Calcare Base(カルカーレ・ベース)”。本機のために素材や配合を試行錯誤して生まれた石灰石ベースのカスタムメイド・コンクリートで成形されています。本体の安定性を向上させるだけでなく、キャビネット全体の構造を強固にします。また床面とのアイソレーションはより堅固となり、振動も最小限に抑えられ、リスニング環境に左右されることなく、スピーカーのポテンシャルを十二分に発揮させます。

カルカーレ・ベース
(左)スパイク取り付け時
(右)スパイク受け

バスレフ

シリーズ全てのモデルでボトム・バスレフ構造を採用しています。これにより、サイズを超えたスケール感を提供します。フロア型“ソネットVおよび VIII G2”では底面に配置されたポートがドライバーユニットの背圧を適切に制御することで、豊かな低域を360度方向に拡散させます。

革新的な技術

弩級フラッグシップ “シュプレーマ”のために開発された新たな技術”Cutting Edge Technology”をいち早く踏襲し搭載しています。

中高域専用の密閉チェンバーには「コルク」を使用する事で、素材自体の共振の少なさ、そして有機的な形状に容易に成形する事が出来ます。
平行面のない特徴的なチェンバー・デザインを実現可能で、チェンバー内の伝播と共鳴、定在波を最適化させ、ドライバーユニットは理想的な環境で駆動する事が可能となります。

音の要となる中高域において理想的な再生を実現するために内部チェンバーを徹底的に追求する過程で、今までに使用した事のない「コルク」という素材に辿り着きました。

ツィーター

高域には、今やソナス・ファベールの代名詞とも言える独自のアローポイントDAD(Damped Apex Dome)テクノロジーを採用した28mm 径ソフトシルクドームをシリーズ共通で搭載。この技術は、ソフトドームの頂点をダンピングさせることでヴォイスコイルの逆相挙動を抑制し、音場の広がり音の透明度を向上させ、ソフトドームとリングラジエーター双方のメリットをも兼ね備えています。

ミッドレンジ

弩級フラッグシップ・モデル“ シュプレーマ” のために開発された “Camelia Midrange(カメリア・ミッドレンジ) ”を踏襲。
ダイアフラムの外周部を5箇所カットしたデザインは、円形特有の共鳴を回避し、同社の特徴である自然なサウンドを提供します。新設計のアルミニウム製フェーズプラグは、独自のダンピングリングを設けることで、ユニットが駆動する際に発生する気流を最適化、リスナーへ一貫した波形パターンの伝播を可能とします。

イタリアのトスカーナ地方で珍重される花であるカメリア(椿)に形状が似ている事から命名され、あえてダイアフラムに着色をせずに、素材(セルロース・パルプを乾燥させた天然素材)自体の色を活かしています。

ウーファー

独自のサンドイッチ構造を持つダイアフラムを採用。剛性と弾性に優れたPMIフォームを2つのペーパーコーンで挟み、ミッド・ウーファーと同様のダイアフラム形状、新サラウンドエッジを搭載。
この設計により、強力な低域再生においても不要な干渉が低減され、サウンドの直線性と分散が最適化、驚異的なパフォーマンスを実現します。

バスケット

“シュプレーマ”や“ストラディヴァリG2”に採用された新設計アルミニウム・ダイキャスト・フレーム・バスケット”Organic Basket(オーガニック・バスケット)”を、本機のツィーターを除く全てのドライバーユニットに搭載。

ダイアフラムの動作により生じる振動を効果的に分散させ、共振が発生しない設計となっています。

ダイアフラムの背圧により発生する空気の流れを阻害しない形状も考慮されており、振幅のスムースネスと可動域が大幅に改善、バスレフポートからはクリアで歪のないサウンドが排出されます。

ネットワーク

“ストラディヴァリ G2 ”や“アマティ G5”で採用された新たな回路「Interactive Fusion Filtering(インタラクティブ・フュージョン・フィルタリング)」と「Paracross Topology」を組み合わせた「Hybrid IFF - Paracross Topology」を中高域に搭載。
ミッド・レンジとツィーターのドライバーの逆起電力を減少させる事で、信号に対する応答がスムースになり、ユニット間での音の繋がりがよりシームレスになります。

厳選されたパーツを採用しながら、進化を遂げたネットワーク設計により、優美な音楽性とホログラフィック(三次元的)なサウンドステージを提供します。

端子

シリーズ全製品がバイワイヤリング対応のスピーカー端子を採用。バイワイヤ/バイアンプ接続にも対応が可能で、システムに合わせた自在なセッティングが可能です。

また、本機には同社初となるバインディング・ポストカバーを採用。ソナス・ファベールロゴが施されたこの化粧カバーにより、スピーカーの背面においても隙のない洗練されたデザイン性を演出するソナス・ファベールならではの細やかな配慮です。

SP端子部
バインディング・ポストカバー装着時
SP端子部
バインディング・ポストカバー脱着時

仕上げ

ソネットG2では、全モデルに、Walnut(ウォルナット突板仕上げ)、Wenge(ウェンゲ突板仕上げ)、Gloss Black(グロスブラック仕上げ)の3種類の仕上げをご用意しています。
下記画像:左からWalnut(ウォルナット)/ Wenge(ウェンゲ)/ Gloss Black(グロスブラック)

なお、WengeとGloss Blackは受注発注製品となります。

スペック

・形式
 3ウェイ4スピーカー ボトムバスレフ・フロアスタンド型
・使用ドライバーユニット
 高域:28mm口径 アローポイント DADシルク・ソフトドーム型
 中域:165mm口径 ナチュラルファイバー・ダイアフラム・コーン型
 低域:203mm口径 ペーパー・サンドイッチ・ダイアフラム・コーン型×2
・クロスオーバー周波数
 350Hz / 2,500Hz
・周波数特性
 33Hz ~ 40,000Hz
・出力音圧レベル
 90dB SPL (2.83V/1m)
・公称インピーダンス
 4Ω
・スピーカー端子
 バイワイヤリング対応(HIGH / LOW)
・寸法(突起部含む)
 W334×H1,190×D480mm
・重量(1本)
 45kg

サランネット装着時